
現場が作った経理の自動化ツールは誰が保守するか、シャドーITへの依存を防ぐ
担当者が作ったマクロやスクリプトは、作った本人が異動した瞬間に決算の単一障害点になる。禁止すれば裏で作られ、全件届出にすれば台帳が形骸化する。管理の対象と範囲をどこに置くかを整理する。

担当者が作ったマクロやスクリプトは、作った本人が異動した瞬間に決算の単一障害点になる。禁止すれば裏で作られ、全件届出にすれば台帳が形骸化する。管理の対象と範囲をどこに置くかを整理する。

監視すべきは権限保有者の一覧ではなく、ログ同期ジョブだ。SAPのEAMは6種類のログを集めるが、その集め方に落とし穴がある。緊急時の強い権限を誰にいつ渡し、どう事後確認するかを整理した。

保守料が無駄になるのは、更新を取り込む工程が社内にないからだ。追従を止めるのはアドオンではなく、回帰テストの量である。テストを資産化し、適用時期を年次で固定し、役割を分ける進め方を示す。

ライセンスの棚卸しは価格交渉でなく、権限ロールと利用ログの突合から始まる。ずれは未使用、重すぎる、軽すぎる、人が操作していないの四型で出る。外部連携の分はインタフェース一覧から数える。

稼働後の形骸化は研修不足でなく、例外が起きたときに処理を判断する人がいないことで起きる。判断手順を分岐表にし、窓口を業務部門のキーユーザーに置く。定着の度合いを受講率以外で測る方法も示す。

移行できれいにしたマスタは、稼働後の登録運用で崩れやすい。誰でも登録できる状態を放置すれば、重複と欠損は一年ほどで戻る。オーナーを業務部門に置き、申請・重複チェック・棚卸しを工程にする手順を示す。

SAPの運用費が下がらないのは、業務を技術に翻訳する仕事を毎回外注しているからだ。内製化は全部を自前にすることではない。判断と一次切り分けを社内に取り戻し、頻度の高いものから移す順序を示す。