
赤字受注・大幅値引きは誰がどう承認すべきか、稟議ではなく採算の下限をルールにする
赤字受注を稟議で個別に扱う会社は、判断の回数だけ増えて基準が育たない。割引率の閾値は大口ほど甘くなり、限界利益の基準は遊休能力がある局面でしか成り立たない。工事損失引当金の論点も合わせて整理する。

赤字受注を稟議で個別に扱う会社は、判断の回数だけ増えて基準が育たない。割引率の閾値は大口ほど甘くなり、限界利益の基準は遊休能力がある局面でしか成り立たない。工事損失引当金の論点も合わせて整理する。

上場会社は社外向けには売上高1割、利益3割という修正の目盛りを持つのに、社内の予算には持っていない。だから前提が動くたびに作り直すかの議論が起きる。発動条件を前提指標の変動幅で書き、条件に触れない限り作り直さない。

工場の固定費は操業度差異として分けて見せるのに、本社の人件費予算では欠員と節約が一つの差異になっていないか。空席の予算を残すか、全社で預かるか、機会損失として部門に返すか。三つの選択肢と副作用を示す。

全面繰越は規律を壊し、全面禁止は駆け込みを生む。国の制度にならい、投資性の支出だけ事前申告を条件に繰越を認め、経常費は繰り越さない代わりに使い残しで翌期予算を削らないと明文化する方法を示す。

口銭や販促協賛は取引価格の減額になりうる。ECの決済手数料・送料・返品は販管費に沈み、直販の営業人件費は本社費に入ったまま。この三つを直してから共通費を配ると、チャネルの採算の順位は入れ替わる。

簿価ゼロの設備には償却費が乗らず、老朽ラインほど採算が良く見える。これは管理会計だけの問題ではなく、耐用年数の見直しという会計上の論点でもある。法人税法の耐用年数を使う取扱いの位置づけも確認する。

前年比で積んだ目標は、市場が伸びた年に自動的に達成され、縮んだ年に未達になる。他社の開示を物差しにする方向は正しいが、セグメント利益・のれん・リースの三つで比較が歪む点に注意がいる。

公開範囲を機密性で切ると、現場が動かせる数字まで見えなくなる。管理可能性で切れば、残すべき数字が残る。ただし社内の報告単位は事業セグメントの判定材料になり、未公表の全社数値を配ることには別の注意がいる。

購買の報告額と粗利の改善額が合わないのは、購買が盛っているからではない。値下げの効果は在庫に入り、標準単価の改訂で基準に吸収され、数量の増減と混ざる。三つの出口を数字で切り分ける方法を示す。

通算制度で問われるのは申告実務の巧拙より、期限内申告の時点で子会社別の通算前所得と欠損をどこまで見通せていたかだ。軽減税率の枠や試験研究費の税額控除にも関わる、子会社別管理の要点を示す。