
CFOと経理部長の役割分担、CFOが締めに降りてくる会社では経理部長が育たない
CFOが締めの細部を見るのは、責任感からである。ところがCFOが最後に見ると分かっている経理部長は、結論を持たずに資料を上げるようになる。見積りの水準、監査対応の窓口、締めの品質を文書で渡し、CFOは資本と資金の判断に時間を空ける。

CFOが締めの細部を見るのは、責任感からである。ところがCFOが最後に見ると分かっている経理部長は、結論を持たずに資料を上げるようになる。見積りの水準、監査対応の窓口、締めの品質を文書で渡し、CFOは資本と資金の判断に時間を空ける。

自社で数えられない在庫の数量が、決算のたびに合わない。期末に確認状を出して差異に驚く運用では、原因はもう追えない。保管先を洗い出し、確認の頻度と責任部署を決め、差異を発生元に返す月次の手順をまとめる。

市場価格のない株式は、実質価額が取得原価の半分程度を下回れば原則として減損になる。子会社や関連会社なら事業計画を入手して回復可能性を示せる場合もあるが、少数出資先では難しい。判定に備える実務を示す。

同じ赤字でも、注記が付く会社と重要事象等の記載で済む会社がある。分けるのは対応策の実行可能性を裏付ける資料の厚さだ。12か月の資金計画の仮定や第三者の支援を、期末前に書面で揃える方法を示す。

簡便法から原則法に移った年に動くのは、期末自己都合要支給額と原則法の退職給付債務の差額だ。支給率の上乗せ、将来の昇給、途中退職の見込み、割引がそれぞれ債務をどう動かすかを示す。

新しい販売形態を始めると、売上高を総額で出すか手数料の純額で出すかを判断する必要がある。契約書の名目ではなく、移転前の支配で判定する。主たる責任、在庫リスク、価格の裁量の見方を示す。

監査人の一覧はその期の意見のために作られ、翌期にどう扱うかの列を持たない。同じ誤りでも、当期の損益への影響で測ると小さく、期末残高への影響で測ると大きいものがある。未修正の虚偽表示を積み残さず、経理側で追跡する管理表の考え方を示す。

収益の計上時点、本人か代理人か、リース期間、引当の水準。判断を要する処理は結論だけが仕訳に残り、理由が消えやすい。監査や社内の担当者が替わっても、同じ論点を議論し直さない記録の残し方を示す。

監査法人の交代をCFOが主導し、監査役会が議案を決めても、初年度の追加作業を負うのは経理だ。新任の監査人は前任の調書で足りるかを自ら判断する。勘定ごとに異なる負荷の見立てと、準備の進め方を示す。負荷が最も重いのは棚卸資産の期首数量で、次が期首残高に適用した見積りと会計方針である。

照会専用の権限を渡せば、明細の出力依頼と切り直しの往復は大きく減る。ただし全件データの受け渡しは残り、閲覧範囲・IDの期限・アクセス記録の管理が加わる。会社コードと勘定で範囲を切れるかが判断材料になる。