
KAM(監査上の主要な検討事項)への備えは期末の文面交渉より期中の論点整理
期末のKAMの文面交渉で苦労する根本は、注記の薄さにある。監査人は未公表情報を書く必要がある場合、経営者に追加開示を促す。注記を先に厚くし、期中に論点を整理しておく進め方を示す。第12項(1)が求める注記事項への参照も扱う。

期末のKAMの文面交渉で苦労する根本は、注記の薄さにある。監査人は未公表情報を書く必要がある場合、経営者に追加開示を促す。注記を先に厚くし、期中に論点を整理しておく進め方を示す。第12項(1)が求める注記事項への参照も扱う。

基準改正への対応が監査法人からの連絡頼みになっていないか。追うのは公表日でなく適用日である。ASBJ・金融庁・JICPA・東証・国税庁に散る情報源ごとに、担当を名前で決める。影響評価は三段階で止め、全部を読み切ろうとしない。

後発事象は経理が帳簿を探しても出てこない。発生源は取締役会の決議、契約の合意、現場の一報だ。締めの一工程として発生源の部署に報告義務を課し、2027年4月からの評価期間の変更に備える方法を示す。

関連当事者の把握を取引先マスタの突合で済ませていないか。役員個人や親族の会社、実質支配先は名寄せでは漏れる。範囲は二親等以内の親族と、その者が議決権の過半数を持つ会社にまで及ぶ。入口を役員本人の就任時申告と年次確認書に置き、法人番号で名簿化する運用を示す。

派遣を入れたのに、教える手間でかえって忙しくなった。切り出せるのは手続きが確定し、社内の経緯に依存しない工程だけである。工程ごとに渡せるかを先に書き、投入を前倒しで設計する。毎年繰り返すと期間制限の側に入る点にも注意する。

毎期同じ修正が出るのは知識でなく検出工程の位置の問題だ。誤りが集まる十の取引類型を名指しで拾い、入力時の選択肢を絞り、月次でサンプル確認する。申告直前に慌てないための運用を示す。用途区分の期限も確認する。

期末に仮払金の中身を追いかけるのは経理の怠慢ではない。決着させる相手は起票した部門だ。月次で年齢表を出し、期限を超えたものは差し戻す。仮勘定を決算に持ち越さない運用を具体的に示す。

細かく切れば赤字が浮き、まとめれば黒字が吸収する。ただしグルーピングの粒度は期末に交渉するものではない。管理会計の損益単位と合わせて期中に固め、兆候判定を期末の議論にしない方法を示す。

新リース会計基準への対応が、契約の洗い出しで止まっていないか。適用時期と借手の会計処理を確かめたうえで、主要な賃貸借だけで影響を概算し、コベナンツとROICへの波及を経営と銀行へ先に説明する進め方を示す。

経理にAIを入れるよう言われたが、どの工程から始めればよいか決めかねている人へ。仕訳の入力より、差異の調査と文書の作成から始める理由と、利用ルール、試し方、人が確認する箇所の決め方を、設例と公開資料で示す。