
預け在庫・委託在庫の残高を決算でどう確かめるか、外部倉庫や加工先の在庫を棚卸から漏らさない
自社で数えられない在庫の数量が、決算のたびに合わない。期末に確認状を出して差異に驚く運用では、原因はもう追えない。保管先を洗い出し、確認の頻度と責任部署を決め、差異を発生元に返す月次の手順をまとめる。

自社で数えられない在庫の数量が、決算のたびに合わない。期末に確認状を出して差異に驚く運用では、原因はもう追えない。保管先を洗い出し、確認の頻度と責任部署を決め、差異を発生元に返す月次の手順をまとめる。

不利な原価差異を期末在庫に配賦すれば当期の利益は上がり、その分は翌期の売上原価に回る。売上原価に落とせば当期の工場の成績が悪く見える。期末に議論しないよう、処理の選び方を差異の中身ごとに先に決めておく。

監査法人の交代をCFOが主導し、監査役会が議案を決めても、初年度の追加作業を負うのは経理だ。新任の監査人は前任の調書で足りるかを自ら判断する。勘定ごとに異なる負荷の見立てと、準備の進め方を示す。負荷が最も重いのは棚卸資産の期首数量で、次が期首残高に適用した見積りと会計方針である。

失注や特急輸送、ライン停止の金額を置かずに在庫を削ると、利益のほうが先に落ちる。許容欠品率は全社一律ではなく、余分に持つコストと足りないコストの比で品目ごとに決まる。過剰在庫の税務上の扱いにも触れる。

実地棚卸の差異を雑損で吸収していると、来年も同じ差異が出る。原価性の判定も原因が特定できなければ下せない。経理が処理してよいのは原因が付いた差異だけとし、原因を工程に書かせる運用を示す。

評価損の議論が毎期揉めるのは金額でなく決める順番の問題だ。期末の個別交渉では経理が不利になる。引当率を期首に合意し、期末は計算するだけにして、例外のみを根拠とともに経営へ上げる仕組みを示す。