
IFRSに移行するか、のれんの償却が消える利益でなく誰と比べられたいかで決める
のれんの償却が営業利益を圧迫すると、IFRSへの移行が利益を増やす手段に見える。増えるのは将来の償却の分だけで、事業が傷めば減損で一度に返すことになる。判断の軸は、海外の同業と同じ物差しで比べられる必要があるかである。

のれんの償却が営業利益を圧迫すると、IFRSへの移行が利益を増やす手段に見える。増えるのは将来の償却の分だけで、事業が傷めば減損で一度に返すことになる。判断の軸は、海外の同業と同じ物差しで比べられる必要があるかである。

買収後の最初の決算で、見ていなかった償却費が利益を押し下げる。原因はのれんではなく、PPAで識別した無形資産にあることが多い。価格を決める前に配分の見込みを置き、税引後の償却負担で計画を組む方法をまとめる。

買収した子会社は、のれん償却と買収資金のコストを載せなければ永久に好調に見え、載せれば責任者が自分で決めていない買収価格の責任まで負う。償却額は回収の物差しにならないため、運営成績と買収の成否を別の損益で測り、宛先も分ける。

どちらの指標が正しいかという議論は決着しない。主指標を事業の型で選び、もう一方を投資の歯止めとして並べる方法を示す。IFRSの会社では問いの形が変わる点も含め、全社目標の置き方に迷う方へ。

価格が競り上がって降りられないのは、降りる人が交渉の中にいるからだ。基礎価値と、実現確度で割り引いた自社固有シナジーに分けて上限を置き、超えたら降ろす権限を誰に与えるかを検討開始時に定めておく。

減損は事故ではなく、買収前提の崩れが数字に表れたものだ。のれん残高ではなく前提の劣化を四半期で見る指標を持ちたい方に向けて、償却による平準化に頼らない管理への切り替え方を順を追って示す。