入社十年目の主任が辞める、と課長から報告が上がる。二年前も同じ学年が一人抜けている。人事に相談すると、まず処遇を見ようという話になり、経理職の給与レンジを一段上げる稟議が回る。翌年、今度は別の中堅が辞める。給与の議論に落とした時点で、この件は打ち止めになっている。 若手が辞めるのは作業ばかりだからで、五十代が辞めるのは処遇と役職の見通しが立たないからである。中堅だけは、理由の場所が違う。

POINT
厚生労働省の令和6年雇用動向調査(集計入職者数59,412人、事業所調査の平均有効回答率59.6%)は、転職入職者が前職を辞めた理由を年齢階級別に集計している。全産業・全職種の数字なので経理に限った統計ではないが、年齢による理由の入れ替わりは明瞭である。男性で「給料等収入が少なかった」を挙げた割合は、25〜29歳の16.9% が最も高く、30〜34歳11.7%、35〜39歳11.8%と下がる。一方、「能力・個性・資格を生かせなかった」は男性計3.8%に対し、35〜39歳だけが7.9% と全年齢階級で突出する。「会社の将来が不安だった」も男性計7.4%に対し、30〜34歳が14.9%、35〜39歳が10.5%と高い。前年との比較でも、男性で上昇幅が最も大きかったのは「その他の個人的理由」2.9ポイントを除けば「会社の将来が不安だった」の2.2ポイント である。給与で説明できるのは二十代までで、三十代後半に効いているのは「生かされていない」という感覚のほうである。 そして、その感覚を作っているものは制度の中に名前がある。企業会計審議会が令和5年4月7日に改訂し令和6年4月1日以後開始する事業年度から適用されている「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」は、統制活動を 「経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続」 と定義したうえで、「統制活動には、権限及び職責の付与、職務の分掌等の広範な方針及び手続が含まれる」 と述べている。統制環境の例示にも「⑥ 権限及び職責」「⑦ 人的資源に対する方針と管理」が並ぶ。権限をどこに置くかは、人事の話である前に内部統制の設計そのものである。

辞める理由は、年齢階級で入れ替わっている

離職対策の議論が処遇に寄るのは、退職面談で最も多く出る言葉が待遇だからである。だが辞める側にとって、待遇は最も説明しやすい理由でもある。統計を年齢で割ると、順位が入れ替わる。

雇用動向調査の男性の数字で追うと、「給料等収入が少なかった」は25〜29歳で16.9%と最高になり、30〜34歳11.7%、35〜39歳11.8%、40〜44歳10.5%と落ち着く。45〜49歳で14.3%に戻るのは、役職と処遇の頭打ちが見え始める層だからだと読める。山が二つある。二十代の山と、四十代後半の山である。

その谷にあたる35〜39歳で唯一突出しているのが「能力・個性・資格を生かせなかった」の7.9%である。男性計は3.8%だから、二倍を超える。20〜24歳は1.6%、25〜29歳は4.7%、30〜34歳は3.6%、40〜44歳は3.6%。この層だけが、能力の使われ方を理由に辞めている。 加えて30〜34歳の「会社の将来が不安だった」14.9%も、男性計7.4%の二倍にあたる。

繰り返すが、これは経理職の統計ではない。ただ、経理という職種の構造を重ねると、増幅される理由のほうが多い。経理の中堅は、月次を回す実務の中心にいて、監査法人からも他部門からも名指しで呼ばれる。責任の所在としては既に前面に出ている。にもかかわらず、金額の水準を決める権限だけが上に残っている。 責任と決裁のずれが最も大きくなる位置に、ちょうどこの層がいる。

中堅の職務記述は、責任の欄と決裁の欄でまったく違う姿をしている。
BEFORE
責任は前面、決裁は上
引当金の算定も監査法人への回答も本人が作るが、水準の決定と回答の確定は課長・部長に上がる。誤りの説明責任だけは本人に戻る
AFTER
案件単位で決裁を渡す
金額基準や論点の種類で範囲を切り、その中では本人が決めて記録する。上位者は範囲の設定と事後のレビューを持つ
役職を待たせるのではなく、決裁の範囲を先に切って渡す。

責任だけが先に来て、決裁が来ない

中堅の一日を工程で書き出すと、判断を含む作業が三種類に分かれる。

第一に、会計上の見積りの水準である。貸倒引当金の算定率、賞与引当金の見積り、棚卸資産の評価減の判定、繰延税金資産の回収可能性のスケジューリング。基礎データの収集も計算も分析も中堅が行う。しかし率を最終的に決めるのは上位者で、しかも根拠は中堅が作った資料しかない。実質的に決めているのに、決めていないことになっている。

第二に、監査法人との折衝である。往査中の質問に一次回答をするのは中堅だが、回答を確定する場に同席していないことが多い。監査法人から見れば数字の説明ができる相手は中堅であり、社内から見れば折衝の当事者は課長である。説明できる人と、答えを持つ人が分かれている。 この状態が続くと、中堅は自分の仕事を「材料を出す仕事」だと定義するようになる。

第三に、業務手順の変更判断である。締めの工程を一本入れ替える、証憑の受領経路を変える、システムの入力ルールを直す。いずれも影響範囲は限定的だが、変更の可否を判断する場所が定まっていない会社が多い。結果として、変更提案は上申され、上申先で滞留し、翌期も同じ手順が残る。改善提案が三回続けて止まった時点で、提案そのものが止まる。

三つに共通するのは、金額の大小ではなく決めた記録が残らない構造である。決裁の記録がないから、経験として棚卸せない。転職の面接でどこまで自分が決めていたかを問われたときに、答えられるものがない。社内で「まだ早い」と言われ続けた期間は、社外では空白として読まれる。

委任が禁じられているのは、七項目しかない

権限移譲の議論が止まる典型的な理由は、法令上できないという説明である。範囲を正確に見ておく。

会社法第362条第4項は、取締役会設置会社の取締役会が 「次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない」 として七項目を挙げる。重要な財産の処分及び譲受け多額の借財支配人その他の重要な使用人の選任及び解任支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止、社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備、そして第426条第1項の規定による定款の定めに基づく第423条第1項の責任の免除である。

引当金の算定率も、監査法人への回答も、締めの工程の変更も、ここには一つも入っていない。 これらが取締役会から降りてこないのは、会社法の制約ではない。

さらに、監査等委員会設置会社であれば第399条の13第5項が、取締役の過半数が社外取締役である場合に、取締役会決議によって重要な業務執行の決定を取締役に委任できるとし、同条第6項は、その旨を定款で定めることができるとしている(いずれも同条第5項各号に掲げる事項を除く)。制度の側は、委任の幅をむしろ広げる方向で整備されている。

したがって、経理の中堅に決裁が降りない理由は一か所にしかない。職務権限規程である。 多くの会社の職務権限規程は、決裁者を役職名で書いている。課長、部長、担当役員。この書き方をしている限り、権限は役職に紐づくので、昇格するまで一切降りてこない。権限移譲が昇格の別名になっている。 そして昇格の枠は組織の形で決まるため、本人の力量と無関係に空きが出ない。

役職ではなく、案件で渡す

内部統制の側から見れば、権限を役職に紐づける必然性はない。統制活動に含まれるのは「権限及び職責の付与」と「職務の分掌」であって、付与の単位が役職でなければならないとは書かれていない。実務で機能するのは、案件の属性で範囲を切る方法である。

見積りであれば、論点の種類と金額の閾値で切る。たとえば、算定方法が前期から変わらず、金額が一定額を下回り、監査法人から前期に指摘を受けていない見積り項目については、中堅が水準を決めて記録し、上位者は月次のレビュー会で結果を確認する。方法を変える年、閾値を超える年、前期に指摘のあった項目は、従来どおり上位者が決める。渡しているのは金額ではなく、判断の型が確立している領域である。

監査法人との折衝であれば、論点の段階で切る。事実確認と資料提出の範囲は中堅が確定し、会計処理の是非に関わる論点だけを上位者に上げる。往査の初日に、どの論点は誰が答えるかを一枚で共有しておく。同席させるだけでは渡したことにならない。回答を確定する権限を、範囲を区切って渡す。

業務手順の変更であれば、影響範囲で切る。部門内で完結し、勘定科目の使い方を変えず、他部門への依頼事項が増えない変更は、中堅が決めて手順書を改訂し、事後に部内で共有する。他部門やシステムに波及するものだけを上申する。判断の場所を先に決めておけば、提案の滞留はほとんど消える。

いずれも共通するのは、上位者が手放すのは決定であって、監督ではないという点である。改訂された内部統制の基準が統制活動と並べているのは「職務の分掌」であり、決定と検証を同じ人が持たない設計そのものは崩さない。渡すのは決定、残すのは事後のレビューと範囲の設定である。

棚卸しは、稟議と議事録から行う

権限移譲を宣言だけで終わらせないために、着手時にやることは一つしかない。過去一年の決裁記録を、実際に誰が決めたかで並べ直す。

材料は社内にある。稟議書、部内会議の議事録、監査法人とのやりとりのメール、決算の完了報告。これらから、判断が発生した事項を抜き出し、三つの列を作る。論点/資料を作った人/決めた人。 三列目と二列目が別人になっている行を数える。この行数が、責任と決裁のずれの実測値である。

次に、その行を四つに仕分ける。第一に、法令や社内規程で上位決裁が必要なもの。第二に、金額や不確実性から見て今も上位決裁が妥当なもの。第三に、慣行だけで上位に残っているもの。 第四に、そもそも誰が決めるべきか定まっていないもの。三番目と四番目が、その期に渡せる候補である。

多くの部署で、第三の区分が想定より厚い。上位決裁である理由を聞くと、前任者がそうしていたから、という答えが返る。規程に書かれていない上位決裁は、記録が残らないぶん、渡すのも取り消すのも容易である。 そして四番目、誰が決めるべきか定まっていない事項は、渡す以前に決裁者を書くだけで滞留が止まる。

仕分けができたら、職務権限規程の書き方を変える。役職名の列の隣に、案件の属性を書く列を足す。同じ「引当金の算定率の決定」でも、方法変更を伴う場合は部長、伴わず閾値内であれば主任、という形になる。改訂は年に一度でよい。ただし、改訂した規程に沿って実際に決裁が降りたかを、翌期に同じ方法で実測する。 規程だけ直して運用が前のままだった年が一度あると、次の改訂は誰にも信じられなくなる。

現場では
売上高940億円の産業用資材メーカーで、経理部の人員は十九名。三年間で入社八年目から十二年目の層が四名退職し、うち三名は同業他社の経理管理職または経営企画に移っている。人事は退職面談の記録をもとに給与レンジの見直しを提案し、経理職について一段の引き上げが実施された。それでも翌年、十年目の主任が退職を申し出ている。経理担当役員が方針を変え、給与の議論を止めて、過去一年の決裁記録の棚卸しに切り替えた。稟議書、部内会議の議事録、監査法人とのメール、決算完了報告から判断が発生した事項を抜き出したところ、判断事項は年間で二百三十七件あり、そのうち資料を作った人と決めた人が別人になっている行が百七十八件だった。 さらに四区分に仕分けると、法令や規程で上位決裁が必要なものが二十二件、金額と不確実性から見て上位決裁が妥当なものが四十一件、慣行だけで上位に残っているものが九十六件、決裁者が定まっていないものが十九件。慣行だけで上がっていた九十六件が、想定の三倍あった。 内訳を見ると、前期から算定方法を変えていない引当金の率の確定、監査法人への事実確認の回答、部門内で完結する締め工程の順序変更が上位を占めている。この期に渡したのは三つの領域である。第一に、算定方法が前期から不変で、金額が三千万円未満で、前期に監査法人の指摘がない見積り項目の水準決定。第二に、会計処理の是非に関わらない監査法人への回答の確定で、往査初日に論点と回答者の一覧を配る運用を付けた。第三に、部門内で完結し勘定科目の使い方を変えない手順変更。職務権限規程は役職名の列の右に案件属性の列を足す形で改訂し、同じ項目でも条件によって決裁者が変わる書き方にしている。「主任に渡す」ではなく「この条件の案件を渡す」と書いたことが、社内の抵抗を小さくしたと担当役員は言っている。 二年目に同じ方法で実測したところ、資料作成者と決裁者が別人になっている行は百七十八件から百十件に減り、慣行だけで上位に残っている件数は九十六件から三十一件になった。監査法人からは、往査中の質問への回答が返る速度が上がったという評価が出ている。退職は止まったわけではなく、この二年で一名が退職している。ただし退職面談での申告理由は処遇ではなく、事業会社ではなくコンサルティングに移りたいというものだった。担当役員の総括はこうである。給与を上げた年は、何を上げたのかを本人に説明できなかった。決裁を渡した年は、渡した範囲を紙に書いて本人に見せられた。

決めるのは三つ

第一に、責任と決裁のずれを、記録から実測する。 稟議書、部内会議の議事録、監査法人とのやりとり、決算完了報告から、判断が発生した事項を抜き出し、論点・資料を作った人・決めた人の三列で並べる。二列目と三列目が別人になっている行数が、その部署のずれの大きさである。印象で議論を始めると、必ず処遇の話に戻る。先に数える。

第二に、渡す単位を役職ではなく案件の属性にする。 会社法第362条第4項が取締役会からの委任を禁じているのは七項目で、引当金の算定率も監査法人への回答も締め工程の変更もそこには含まれない。降りてこない理由は法令ではなく、決裁者を役職名だけで書いている職務権限規程にある。規程に案件属性の列を足し、算定方法の変更の有無、金額の閾値、前期の指摘の有無といった条件で決裁者が変わる形にする。権限移譲が昇格の別名になっている限り、組織の空き枠が出るまで誰も何も決められない。

第三に、渡すのは決定であって、監督ではない。 改訂された内部統制の基準は、統制活動に権限及び職責の付与と職務の分掌が含まれるとしている。決定と検証を同じ人が持たない設計は崩さず、上位者には範囲の設定と事後のレビューを残す。中堅に渡すのは判断の型が確立している領域で、方法を変える年と閾値を超える年は従来どおり上位者が決める。

そのうえで、改訂した規程どおりに決裁が降りたかを翌期に同じ方法で実測する。令和6年雇用動向調査で35〜39歳男性の「能力・個性・資格を生かせなかった」が7.9%と男性計3.8%の二倍を超えているのは、能力が足りない人が辞めているのではなく、使われ方に納得できない人が辞めていることを示している。 規程を直しただけで運用が前のままだった年があると、次の改訂は誰にも信じられない。

まとめ
中堅の離職を処遇の問題として扱うと、給与テーブルを直しても翌年また同じ層が抜ける。厚生労働省の令和6年雇用動向調査によれば、転職入職者が前職を辞めた理由のうち「給料等収入が少なかった」を挙げた男性の割合は25〜29歳の16.9%が最も高く、30〜34歳11.7%、35〜39歳11.8%、40〜44歳10.5%と下がり、45〜49歳で14.3%に戻る。二十代と四十代後半に山があり、その谷にあたる35〜39歳で突出しているのは「能力・個性・資格を生かせなかった」の7.9%で、男性計3.8%の二倍を超える。20〜24歳1.6%、25〜29歳4.7%、30〜34歳3.6%、40〜44歳3.6%と比べても、この層だけが能力の使われ方を理由に辞めている。30〜34歳では「会社の将来が不安だった」が14.9%と男性計7.4%の二倍にあたり、前年からの上昇幅も男性では「その他の個人的理由」2.9ポイントを除けば「会社の将来が不安だった」の2.2ポイントが最大である。これは全産業・全職種の統計であって経理職に限ったものではないが、経理の中堅は月次の中心にいて監査法人からも他部門からも名指しで呼ばれる一方、金額の水準を決める権限だけが上に残るため、責任と決裁のずれが最も大きくなる位置にいる。ずれが出るのは三つの領域である。会計上の見積りの水準は、基礎データの収集も計算も中堅が行い、根拠資料も中堅が作るのに、率の確定だけが上位者にある。監査法人との折衝は、質問に一次回答するのが中堅で、回答を確定する場に同席していないことが多い。業務手順の変更は、影響範囲が部門内に収まるものでも判断の場所が定まっておらず、上申先で滞留して翌期も同じ手順が残る。三つに共通するのは金額の大小ではなく、決めた記録が残らないことであり、社内で早いと言われ続けた期間は社外では空白として読まれる。権限が降りない理由は法令ではない。会社法第362条第4項が取締役会からの委任を禁じているのは、重要な財産の処分及び譲受け、多額の借財、支配人その他の重要な使用人の選任及び解任、支店その他の重要な組織の設置・変更及び廃止、社債の募集に関する法務省令で定める重要事項、業務の適正を確保するための体制の整備、第426条第1項の定款の定めに基づく第423条第1項の責任の免除の七項目である。引当金の算定率も監査法人への回答も締め工程の変更も含まれない。監査等委員会設置会社では第399条の13第5項が、取締役の過半数が社外取締役である場合に取締役会決議による重要な業務執行の決定の委任を認め、同条第6項は定款でその旨を定めることができるとしており、制度は委任の幅を広げる方向にある。降りてこない実際の原因は、決裁者を役職名だけで書いている職務権限規程であり、この書き方では権限移譲が昇格の別名になる。渡し方は役職ではなく案件の属性で切る。見積りは論点の種類と金額の閾値で、監査法人との折衝は論点の段階で、業務手順の変更は影響範囲で切る。企業会計審議会が令和5年4月7日に改訂し令和6年4月1日以後開始する事業年度から適用されている財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準は、統制活動を経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続と定義し、統制活動には権限及び職責の付与、職務の分掌等の広範な方針及び手続が含まれるとしている。統制環境の例示にも権限及び職責、人的資源に対する方針と管理が並ぶ。付与の単位が役職でなければならないとはどこにも書かれておらず、渡すのは決定であって監督ではない。上位者には範囲の設定と事後のレビューを残し、決定と検証を同じ人が持たない設計は崩さない。着手の手順は、過去一年の稟議書・部内会議の議事録・監査法人とのメール・決算完了報告から判断事項を抜き出し、論点・資料を作った人・決めた人の三列で並べ、二列目と三列目が別人の行を数えることから始まる。その行を、法令や規程で上位決裁が必要なもの、金額と不確実性から今も上位決裁が妥当なもの、慣行だけで上位に残っているもの、決裁者が定まっていないものの四つに仕分け、後ろの二つをその期に渡す候補とする。職務権限規程は役職名の列の隣に案件属性の列を足し、算定方法の変更の有無・金額の閾値・前期の指摘の有無で決裁者が変わる形に改訂する。そして改訂どおりに決裁が降りたかを翌期に同じ方法で実測する。規程だけ直して運用が前のままだった年が一度あれば、次の改訂は誰にも信じられなくなる。

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