経理部門にツールを入れても、締めの日数が変わらないことがある。入れた道具が、締めを遅らせている工程に当たっていないからだ。筆者は、経理DXの対象を個々の作業に置かず、月次の「締めの工程表」に置くのがよいと考えている。工程表のどこで日数がかかっているかが分かれば、次に入れる道具と、入れなくてよい道具が決まる。この記事では、経理DXで何を変えるのか、進める順序、効果の測り方、つまずく原因を順に示す。

この記事の要点
  • 経理DXの目的は、締めと判断を速くすることである。紙をなくすことは手段にとどまる。
  • 進める順序は、入口でデータにする、業務の流れをそろえる、自動化する、数字を使う、の4段階である。
  • 効果は、締めの日数と手戻りの件数で測る。削減した作業時間だけでは、締めが速くなったかどうかは分からない。

経理DXとは何を変えることか

経理DXとは、デジタルの技術とデータを使って、経理業務の進め方と、数字が経営に届くまでの流れを変えることである。変える対象は、締めの速さと、数字をもとにした判断の速さになる。会計システムやクラウドのサービスを導入することは、そのための手段にあたる。

経済産業省の「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き2025」は、DXはデジタル技術やツールを導入すること自体を指すのではなく、企業経営の変革そのものを指す、という趣旨の説明をしている。経理部門に置き換えると、ツールの導入を終えた時点はまだ途中であり、締めと判断がどう変わったかまでを見ることになる。

出典:経済産業省「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き2025(DXセレクション2025選定企業レポート)」1.はじめに(経済産業省、2025年3月公表、2026年10月1日確認)

電子化との違い

請求書をPDFで受け取る、領収書をスキャンする、といった電子化は、経理DXの入口である。ただし、電子化だけで締めの日数が縮むとは限らない。紙がPDFに変わっても、担当者が画面を見て会計システムに入力していれば、作業の量は変わらないからである。

経済産業省の「DXレポート2(中間取りまとめ)」は、DXを3つの段階に分けている。アナログ・物理データをデジタルデータにする段階(デジタイゼーション)、個別の業務・プロセスをデジタル化する段階(デジタライゼーション)、全社的な業務・プロセスのデジタル化と事業やビジネスモデルの変革(デジタルトランスフォーメーション)である。同レポートは、この段階に沿って整理した成功パターンについて、目指す段階をゴールに置き、逆算して今後の取組を検討する際に参照することを想定している。経理に当てはめると、次のように整理できる。

紙をなくす段階と、締めと判断が変わる段階は別である
データにする電子化
紙の請求書や領収書をデータにする。保管と検索は楽になるが、入力と確認の手順は変わらない。
業務を変える業務のデジタル化
支払、経費精算、照合といった個別の業務を、データが人の手を介さず流れる形に変える。
締めと判断を変える経理DX
部門をまたいで数字が流れ、締めが早まり、経営が月の早い時期に数字を見て判断できるようになる。
電子化は入口である。締めの日数と判断の速さが変わる段階までを、経理DXの範囲として見る。
出典:デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会「DXレポート2(中間取りまとめ)」5 政府の政策の方向性「DX戦略の策定」34〜35頁、図5-8「DXの構造」(経済産業省、2020年12月28日公表、2026年10月1日確認)。図の経理への当てはめは筆者による。

進める順序

経理DXは、入口でデータにする、業務の流れをそろえる、自動化する、数字を使う、の順に進める。前の段階が済んでいないと、後の段階の効果が出にくい。

経理DXは、データにする、そろえる、自動化する、使うの順に進める
STEP 1
入口でデータにする
請求書や経費の情報を、発生した時点でデータとして受け取る
→
STEP 2
業務の流れをそろえる
担当者や部門ごとに違う手順と様式を1つにする
→
STEP 3
自動化する
そろった手順のうち、判断の要らない作業を仕組みに任せる
→
STEP 4
数字を使う
早く締まった数字を、経営の判断の場に早く届ける
どの段階でも、締めの工程表のどこが縮むかを先に確かめる。

段階ごとの取り組み、使う道具、測る指標を表にまとめた。

段階主な取り組み使う道具の種類測る指標
入口でデータにする請求書、領収書、入出金の明細をデータで受け取る。手入力を減らす電子請求書の受領、経費精算システム、銀行明細の取り込みデータで届いた割合、手入力した件数
業務の流れをそろえる手順、様式、勘定科目の使い方、提出の期日を統一する業務フロー図、手順書、マスタの整備期日どおりに届いた割合、差し戻しの件数
自動化する照合、転記、定例の仕訳を仕組みに任せる会計システムの機能、RPA、AI自動で処理できた割合、例外として人が見た件数
数字を使う月次の報告を早め、予算との差異の説明と打ち手の検討に時間を使う管理会計のレポート、ダッシュボード締めの日数、報告から判断までの日数

入口でデータにする

最初の段階は、取引の情報を、発生した時点でデータとして受け取ることである。紙で受け取って経理部門で入力する形のままだと、後の段階で自動化できる範囲が狭くなる。

制度の面でも、入口のデータ化は避けて通れない。国税庁の一問一答によると、所得税と法人税の保存義務者が電子取引を行った場合は、その取引情報を電磁的記録で保存しなければならない(電子帳簿保存法第7条)。電子メールで受け取った請求書のPDFや、クラウドのサービスで受け取った請求書は、この電子取引にあたる。令和6年1月からは、印刷した後もデータを消さずに、そのまま保存する必要がある。保存の作業を月次の工程にどう組み込むかは電子帳簿保存法のスキャナ保存・電子取引を月次決算の工程に組み込む手順で扱った。

出典:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」(令和6年6月)問1、問2、問3、問6(国税庁、2026年10月1日確認)。国税庁リーフレット「令和6年1月からの電子取引データの保存方法」(国税庁、令和5年12月、2026年10月1日確認)

保存にあたっては、可視性と真実性を確保する必要がある。検索の要件を満たすこと(一定の場合は不要とされている)や、タイムスタンプの付与、または不当な訂正削除を防ぐ事務処理規程を定めて守ることがこれにあたる。経理DXとして進めるなら、要件を満たして保存するところで終えず、受け取ったデータの金額、日付、取引先を、入力し直さずに会計システムへ渡せる形にするところまでを目指す。

業務の流れをそろえる

2つ目の段階は、担当者や部門ごとに違っている手順を1つにすることである。同じ経費の申請でも、部門によって様式や締切が違うと、経理部門は受け取るたびに確認と問い合わせをすることになる。この違いを残したまま自動化すると、違いの数だけ設定が増える。

そろえる対象は、申請と承認の手順、資料の様式、勘定科目と部門コードの使い方、経理部門へ渡す期日である。いまの流れを図にして重複や待ちを見つける方法は経理業務フローの可視化の進め方、As-Isを描いてムダを見つける業務棚卸にまとめた。特定の担当者しか手順を知らない作業が見つかったときの直し方は経理の属人化を解消する手順、担当者が替わっても締まる標準化で扱った。

自動化する

3つ目の段階で、そろった手順を仕組みに任せる。対象にしやすいのは、決まった規則で処理できる作業である。入金と請求の照合、システム間の転記、毎月同じ内容の仕訳がこれにあたる。

自動化の対象は、締めの工程表を見て選ぶ。作業時間が長い順に選ぶと、締めの日数に関係しない作業から手を付けてしまうことがある。選び方は、次の「効果の測り方」の節で設例を使って説明する。

数字を使う

4つ目の段階は、早く締まった数字を経営の判断に使うことである。締めが早まっても、経営会議の日程と報告の中身が前のままなら、経営にとっての変化は小さい。

締めが早まった分だけ報告の日を前に動かし、経理部門の時間を、差異の原因の説明と次の打ち手の検討に移す。筆者は、経理DXの効果が社長に見えるのはこの段階だと見ている。締めそのものを早める進め方は決算早期化の進め方、現状把握から定着までの4段階と詰まる箇所で扱った。

効果の測り方

経理DXの効果は、締めの日数と手戻りの件数で測る。削減した作業時間は分かりやすい指標だが、それだけを追うと、締めが速くなったかどうかを見落とす。

設例で確かめる。ある会社の月次の締めが10営業日かかっているとする。工程は次のとおりである。

工程行う日日数日数の中身
請求書の計上第1〜4営業日4日紙の請求書の到着待ち2日、入力と確認2日
経費精算の計上(請求書の計上と並行)第1〜3営業日3日申請の確認と入力3日
照合と残高の確認第5〜6営業日2日手作業の照合2日
見積りと決算整理第7〜8営業日2日計算と仕訳2日
部長の確認と修正第9営業日1日確認と差し戻しの修正1日
報告資料の作成第10営業日1日資料の作成1日
設例。工程と日数は説明のために置いた架空のもので、特定の会社の実績ではない。

この会社が、最初に経費精算システムを導入したとする。経費精算の計上は3日から1日に縮み、担当者の作業時間は減る。しかし、並行している請求書の計上が第4営業日までかかるので、照合を始められる日は変わらない。締めは10営業日のままである。

同じ1つを選ぶなら、請求書をデータで受け取る形に変えた場合はどうか。到着待ちの2日がなくなり、請求書の計上は4日から2日になる。今度は経費精算の3日が照合を待たせるので、照合は第4営業日から始まり、締めは9営業日になる。

両方を行えば、請求書の計上は2日、経費精算の計上は1日で終わる。照合は第3営業日から始められ、締めは8営業日になる。さらに照合の手順をそろえて自動化し、2日を1日にすれば、締めは7営業日になる。

同じ1つの道具でも、工程表の上の位置で締めへの効き方が変わる
BEFORE
経費精算に道具を入れる
経費精算は3日から1日に縮むが、請求書の計上を待つので締めは10営業日のまま
→
AFTER
請求書に道具を入れる
到着待ちの2日がなくなり、締めは9営業日になる。次の待ちは経費精算に移る
締めの日数を縮めるのは、後の工程を待たせている工程への手当てである。

経費精算システムの導入が無駄だったわけではない。担当者の時間は空き、申請する側の手間も減る。ただ、社長に約束した効果が「締めを早める」ことであれば、先に手を付けるのは請求書の側だった。工程表があれば、この順番を導入の前に判断できる。

手戻りの件数も合わせて見る。部長の確認での差し戻しの件数、締めた後に入れた修正の仕訳の件数、他部門への問い合わせの件数である。日数が縮んでも手戻りが増えていれば、数字の信頼が下がり、判断には使われにくくなる。

削減時間の合計を、そのまま効果として報告しない
「月に何時間を削減した」という数字は、作業ごとの削減を足し合わせて作る。足し合わせた時間が、締めの日数や人員の配置の変化として現れるとは限らない。報告するときは、削減した時間に加えて、締めの日数が何営業日から何営業日になったか、空いた時間を何の業務に充てたかを並べて示す。

経理の自動化はどこから始めるか

自動化の手段には、RPA、会計システムの機能、AIがある。筆者は、会計システムの機能で足りる範囲を先に確かめ、足りない部分にRPAとAIを当てる順がよいと考えている。手段ごとの向き不向きを表にまとめた。

手段向いている作業気を付ける点
RPAシステム間の転記、定型の画面操作画面や様式が変わると止まる。保守の担当が要る
会計システムの機能自動仕訳、入金の消込、銀行明細の取り込み、承認の経路標準の手順に業務を合わせる必要がある
AI書類の読み取り、差異の原因の候補出し、説明文の下書き結果を人が確かめる手順を置く

RPA

RPAは、人が画面で行っている操作を、ソフトウェアに代わりに行わせる仕組みである。システム同士がデータでつながっていないときに、その間の転記を任せる使い方が合う。

弱点は、操作の対象が変わると止まることである。会計システムの画面が変わったり、取引先の様式が変わったりすると、動かなくなる。システムを入れ替えるときには作り直しになる。この点は画面を操作するRPAがERP移行のたびに壊れる原因と、経理の自動化の置き場所で扱った。担当者が自分で作った仕組みを誰が保守するかも、あらかじめ決めておく。考え方は現場が作った経理の自動化ツールは誰が保守するか、シャドーITへの依存を防ぐにまとめた。

会計システムの機能

会計システムやERPには、自動仕訳、入金の消込、銀行明細の取り込み、承認の経路の設定といった機能が備わっているものがある。新しいツールを足す前に、いま使っているシステムの機能で使っていないものがないかを確かめる。

システムの機能を使う場合は、業務の手順をシステムの標準に合わせることになる。自社の手順を残すために作り込みを重ねると、保守の負担が増え、後の入れ替えも難しくなる。手順をそろえる段階を先に置くのは、このためでもある。

AI

AIは、決まった規則では処理しにくい作業を助ける。様式がばらばらな書類の読み取り、照合で残った差異の原因の候補出し、増減の説明文の下書きがこれにあたる。

AIの出した結果は、人が確かめてから使う。どの範囲を任せ、誰がどの時点で確かめるかを手順として決めておく。経理のどの工程で効果が出やすいかは経理のAI活用はどの工程に効くか、突合の差異調査と文書化から始めるで扱った。

つまずく原因

経理DXが途中で止まる原因を3つ挙げる。道具から入ること、例外処理を残すこと、人が育たないことである。

道具から入る

最初に製品を選び、後から使い道を探す進め方である。製品の説明にある機能を基準に対象を決めるので、自社の締めを遅らせている工程と合わないことがある。設例の経費精算システムがこれにあたる。導入の作業が終わると取り組みも終わったことになり、締めの日数は確かめられないままになりやすい。

防ぐ方法は、製品を選ぶ前に工程表を作ることである。工程ごとの日数と待ちの理由を書き出し、縮めたい工程を決めてから、その工程に合う道具を探す。

例外処理を残す

標準の流れは自動化したが、例外は手作業のまま残っている状態である。特定の取引先だけ紙で届く請求書、部門ごとの独自の様式、月をまたいだ修正などがこれにあたる。例外が残っていると、担当者は自動の流れと手作業の流れの両方を見ることになり、負担があまり減らない。

例外は、減らすものと残すものに分ける。取引先や他部門に頼めば標準に合わせてもらえるものは、依頼して減らす。残すものは、件数を数え、誰がどの手順で処理するかを書いておく。

人が育たない

仕組みを作った人だけが中身を知っている状態である。その人が異動すると、設定を直せる人がいなくなる。取引や組織が変わっても仕組みを直せず、手作業に戻ることになる。

経理の業務とデータの扱いの両方が分かる人材を、部門の中で複数持つことが要る。外から採るか、いまのメンバーを育てるかの判断は経理DX人材は内製か採用か、既存メンバーのリスキリングを選ぶ判断基準で扱った。

道具を入れる前に決めること

ツールの導入を決める前に、次の5つを決めておく。

導入の前に決めること
  • 何の指標を動かすか。締めの日数か、手戻りの件数か、報告の日か
  • 工程表のどの工程に効かせるか。その工程が縮むと、後の工程が前に動くか
  • 例外をどう扱うか。標準に合わせてもらうものと、手作業で残すものを分ける
  • マスタと入力の決まりを誰が持つか。勘定科目、取引先、部門コードの登録と変更の担当を決める
  • 導入の後に誰が保守するか。設定を直す担当と、止まったときの代わりの手順を決める

推進の体制も決めておく。経理部門だけで進めると、申請する側の部門の手順を変えられない。情報システム部門だけで進めると、締めの工程のどこに効かせるかが抜けやすい。経理部長が目的と対象の工程を決め、情報システム部門と申請する側の部門の責任者を加えた体制にする。

経理DXの事例

公表されている取り組みの例を3つ挙げる。いずれも、経済産業省が中堅・中小企業等のDXの優良事例として選定した「DXセレクション2025」の選定企業で、同省の手引きに掲載されている。全社のDXの事例であり、ここでは経理に関わる部分だけを取り上げる。

会社(業種、従業員数)経理に関わる取り組み手引きの記載
内藤建設株式会社(建設業、110名)請求書、出来高査定、仕訳入力の業務改善。支払通知書の業務の改善請求書、出来高査定、仕訳入力は3日間から1日間になり、年間24日間の削減。支払通知書の業務は月3時間から月5分
株式会社コプロス(建設業、124名)会計システムのクラウド化、経費精算システムの導入デジタル活用の基盤づくりの一環として記載されている。経理に関する成果の数値は記載されていない
株式会社クリーンシステム(廃棄物処理業・特定建設業、109名)請求書の一括送信システムを約1か月で内製請求書の発送にかかる定常的なコストを年間約1,080千円削減
出典:経済産業省「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き2025(DXセレクション2025選定企業レポート)」5.DXセレクション2025選定企業レポート、各社の頁(コプロスは26〜27頁、クリーンシステムは30頁、内藤建設は42頁)(経済産業省、2025年3月公表、2026年10月1日確認)。数値は同資料の記載による。

手引きは、各社が使った手段の細部までは書いていない。そのうえで筆者は、内藤建設の例を請求書から仕訳入力までの工程の改善、コプロスの例を入口でデータにするための基盤の整備、クリーンシステムの例を請求書を送る側の業務の自動化と見ている。

事例を読むときは、導入した道具の名前より、何の日数や件数が変わったかを見る。自社の工程表で同じ工程に日数がかかっているなら参考になり、かかっていないなら、同じ道具を入れても締めは変わらない。

よくある質問

経理DXの事例は

経済産業省の「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き2025」に、DXセレクション2025の選定企業の取り組みが掲載されている。請求書と仕訳入力の業務を3日間から1日間に縮めた建設会社の例、会計システムのクラウド化と経費精算システムの導入を行った会社の例がある。事例を自社に当てはめるときは、自社の締めの工程表で同じ工程に日数がかかっているかを先に確かめる。

何から始めるか

月次の締めの工程表を作るところから始める。工程ごとに、行った日、かかった日数、待った理由を書き出す。日数がかかっていて、後の工程を待たせている工程が、最初の対象になる。そのうえで、入口でデータにする、業務の流れをそろえる、自動化する、数字を使う、の順に進める。

課題は何か

つまずく原因は3つある。製品を先に選んで使い道を後から探す進め方、標準の流れだけを自動化して例外を手作業で残すこと、仕組みを直せる人材が部門の中に育たないことである。いずれも、導入の前に、動かす指標、対象の工程、例外の扱い、保守の担当を決めておくと防ぎやすい。

小さな会社でも要るか

規模にかかわらず、電子取引のデータの保存は必要である。そのうえで、請求書や入出金の明細をデータで受け取って会計システムに渡す形にしておくと、少ない人数で締めを続けやすくなる。大きな投資から始める必要はなく、いま使っている会計システムの機能で使っていないものを確かめるところから始められる。経済産業省の手引きも、中堅・中小企業等は経営者の判断が迅速で、変革の効果が出やすいとしている。

まとめ
  • 経理DXの目的は、締めと判断を速くすることである。電子化は入口で、締めの日数が変わる段階までを範囲として見る。
  • 進める順序は、入口でデータにする、業務の流れをそろえる、自動化する、数字を使う、の4段階である。道具は、締めの工程表で後の工程を待たせている工程から入れる。
  • 効果は、締めの日数と手戻りの件数で測る。導入の前に、動かす指標、対象の工程、例外の扱い、マスタの担当、保守の担当を決める。

次に読むなら、締めの工程表の作り方と日数の縮め方を扱った決算早期化の進め方、現状把握から定着までの4段階と詰まる箇所を勧める。